令和元年には台風15号が関東を襲い、千葉県の一部では数日(地域によってはそれ以上)に渡り停電が続きました。
平成30年北海道胆振東部地震では、道内が停電しブラックアウトになりました。

今回は、停電対策で用意しておきたいもの、停電時に使うべきでないものとあわせてご紹介します。
まずは、命に関わる、「停電復旧時」の火災を防ぐアイテムから。
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通電火災対策グッズ
地震が起きて停電になった後、電力が復旧して通電した際に出火する火事「通電火災」が多くあります。
これは例えば地震が起きた際に、電気ストーブに布団や書類などが倒れ掛かって、通電した際に引火して火事になるようなケースです。
2019(令和元)年9月の台風15号の被害後に、停電から1週間経った後に復旧した千葉県の家屋で通電火災の疑いがある火災が相次ぎました。(参考:産経新聞)
阪神大震災では、火災原因が判明した231件のうち85件が電気による発熱体が原因であるという報告があります。(出典:内閣府防災のページ)(PDF)

しかし、災害発生時、被害が大きく、着のみ着のまま飛び出すような時に「ブレーカーを落とす」のは難しい。
寝ている時、お風呂に入っている時など、いつ何時災害が起きるかわからないので、冷静さは失われます。

太陽光発電装置があるお宅は、太陽光発電装置のブレーカーも落とすことをおすすめします。
地震の揺れで強制的にブレーカーを落とす「スイッチ断ボール3」
「スイッチ断ボール3」は、震度5強、震度6、震度7のいずれかに設定した揺れで、玉が下に落ちることによりブレーカースイッチを自動的に下げ、通電火災を防いでくれます。


after

高齢者の方は、特にパニックになってしまうことが予想され、ブレーカーを落とすことまでは気が回らないと思います。
特に親御さんがご高齢の場合は、ご実家にもこの対策をしてあげておくことをおすすめします。
フタ付きタイプでも設置可能です


保存水
停電になり、停電が続くと、マンションの多くは遅かれ早かれ断水になる可能性が高いです。
マンションの給水方式によりますが、停電=断水と考え、保存水は平時から多めに準備しておくことをおすすめします。
通常のミネラルウォーターをストックして賞味期限前に消費し、そして新たに買い替えるローリングストックはおすすめしません。
賞味期限を忘れますし、買い替えも面倒、かえって高くつきます。
我が家で購入した保存水
何も考えずに、長期保存水をストックするのがベストだと私は思います。
飲用で1日1人2~3リットルをできれば最低1週間分はストックしておきたいです。

非常食
お米やパンはもちろんのこと、停電が続くと栄養バランスが偏りますし、飽きてきますので、おかずやおやつの長期保存食を用意しておきたいです。
おにぎり
「ご飯」の形式よりも「おにぎり」をおすすめするのは、冷たくてもよりおいしく食べられるところ!
日本人には「ご飯はあたたかい」「おにぎりは冷たい」という認識があるからか、試食の際に、冷たいおにぎりの方がよりおいしく感じましたので、どちらかなら、ご飯よりもおにぎりを優先したいです。


JAXA採用で宇宙へ行った尾西のアルファ米。


パン
3年保存なのに、パサつきがまったくなく、ふわふわ!

食べた長期保存パンのレビューをまとめています。





災害時には「できるだけいつもの日常に近づける」ことが目標でもあり、大事なことでもあります。
災害時に、食事の面、特におかずに関しては、このようなお惣菜のセットを用意しておくと、家族持ちとしては心強いです。






簡易トイレ
停電になるとウォシュレットが使えませんし、停電後に断水になる可能性もあります。
地域一帯が停電・断水になりますので、近くのコンビニでも用を足すことができません。
簡易トイレは、自宅避難に必ず用意しておきたいです。


子供がオムツの時、一番役に立ったのがこの簡易トイレに使われている防臭袋でした。


手回し充電ラジオライト
モバイルバッテリー、ラジオ、懐中電灯機能が1つにまとまった便利なアイテムです。

モバイルバッテリー
手回し充電ラジオライトでスマホ・携帯の充電もできますが、バッテリー容量が小さいため、停電が長引くと十分ではありません。
モバイルバッテリーを持っておくと安心です。

ランタン
停電は数日に渡ることもありますので、その日数を懐中電灯だけで過ごすのは苦痛です。
家族で懐中電灯1つだと、トイレにも行きづらいですし、リビングにランタン、個別でいくつかライトを用意しておきたいです。
「GENTOS エクスプローラーEX-V777D」購入レビュー詳細はこちら。

明かりを取るにはローソクよりランタン
防災セットに組み込まれていたり、防災グッズとしておすすめされているローソク。
大事です。
実際に停電時にローソクを使用することにより火災が起きており、総務省消防庁も下記のように警告されています。
停電している地域のみなさま。今夜、あかり取りの目的で、屋内でロウソクなどの裸火は極力使わないでください。台風21号後の関西の停電地域で、少なくとも3件ロウソクからと思われる火災が発生しています。もし手元にあればLED懐中電灯などのご使用を。[消防研究センター]
— 総務省消防庁 (@FDMA_JAPAN) September 6, 2018
お住まいの自宅や実家などに仏壇があるという場合には、日ごろからローソクのストックがあります。
例えば、実家に親だけが住んでいる場合、停電になったらおそらくローソクを出してきて、テーブルなどに置いて使うのではないかと思います。
ローソクなどの裸火は余震で倒れて危険です。
とはいえ、屋外避難、車中泊、アウトドアやサバイバルな状況になれば、火は欠かせません。
ローソクは安全な場所・状況で使用し、お部屋の明かりとして使う場合は、LEDランタンをおすすめします。
乾電池
ランタンやラジオなど、電池で動くものが多い以上、乾電池はできるだけ多く用意しておくことをおすすめします。
小さなお子さんがいらっしゃる場合には、心的不安が大きく退屈もしますので、電池式のおもちゃも使えるようにしてあげたいです。
液漏れ防止の乾電池を買う
液漏れした乾電池
メーカー名は伏せていますが、我が家の電卓に使っていた安価な乾電池は、このように液漏れしていました。

電化製品の回路にまで入ってしまうと、故障したり、発火のおそれもあります。
安全に長持ちする液漏れ防止の乾電池を使うことをおすすめします。
からだ拭きシート
停電のみで断水になっていなくても、冬場は寒くて水風呂に入れません。
断水になることも考えたら、からだ拭きシートを用意しておくことをおすすめします。

ドライシャンプー(お湯のいらないシャンプー)
あわせて用意しておきたいお湯のいらないシャンプー。
介護用から派生した、災害時に使えるシャンプーです。

暑さ対策グッズ(夏場)
ロッテ ヒヤロン
急冷
まずおすすめしたいのが、ロッテの「ヒヤロン」(日本製)。
強く握るだけで、3秒もあれば一気に冷たくなります。
しろくまのきもち
水を含ませると冷たくなる、冷却スカーフ「しろくまのきもち」。
大人
子供
リングで留めることで、サイズを合わせられますし、首が絞まることもありませんよ。
経口補水液
発汗が多いような軽度の熱中症には経口補水液がおすすめです。
効率よく水分補給ができます。

持ち出し用の防災セットは停電時にも役に立つ


防災セットは持ち出すだけでなく、自宅避難にも役立ちますので、防災セットを一番に用意すると無駄がありません。
持ち出し用の防災セットが停電時にどう役に立つのか、下記の記事にまとめていますのでご覧ください。

停電時に役立つ防災グッズまとめ
停電時に起こりうる火災のうち、通電した時に起きる火災(通電火災)とローソクなどの裸火が倒れておきる火災は、事前に対策することでコントロール可能です。
自宅はもちろんのこと、親が住んでいる実家なども、帰省の際に対策してあげることで、被害の確率を下げ、二次被害を防止することができます。
次に来る自然災害までの間に、できるだけの対策をしておきたいです。
我が家が持っているおすすめ防災セットのレビューまとめはこちら。
