緊急地震警報や弾道ミサイル情報を含む「Jアラート」についてご紹介します。
Jアラートは、主に「音」による情報伝達手段のため、聴覚障がいのある方は、下記をご覧ください。
聴覚障がいのある方は、「全日本ろうあ連盟」初動・安否確認マニュアルをご覧ください。
最初の方は、自治体・団体向けの情報もありますが、特に28ページ目以降は具体的に準備すべきことや注意点が書かれてあります。
あわせて以下もご覧ください。
タップできる目次
Jアラートとは
出典:総務省消防庁
Jアラートとは、「全国瞬時警報システム」のことで、弾道ミサイル情報、緊急地震速報、津波警報など、対処に時間的余裕のない事態に関する情報を携帯電話等に配信される緊急速報メール、市町村防災行政無線等により、国から住民まで瞬時に伝達するシステムです。
2007年に運用開始されました。
Jアラートが鳴る主なケース
- 弾道ミサイル
- 航空攻撃
- ゲリラ・特殊部隊攻撃
- 大規模テロ
- 緊急地震
- 津波
- 噴火
- 気象等の特別警報
2つの音声放送方式
Jアラートには、あらかじめ登録されている音声メッセージに加えて、状況に応じて柔軟な音声放送が可能となる2つの音声放送方式があります。
事前音声書換方式
内閣官房において事前に想定される事態に応じて作成した伝達内容(音声ファイル)を、あらかじめ受信機に登録しておき、当該事案が発生した場合に、内閣官房から起動指示を送信し、同報無線から放送する仕組み。
即時音声合成方式
時間に猶予がない場合に、内閣官房において事態に応じて作成した伝達内容(文字データ)を送信し、受信機において音声を合成し、即座に同報無線から放送する仕組み。
出典:総務省消防庁(PDF)
Jアラートの音と、どこからどのように鳴るか
携帯電話
緊急地震速報で耳にしたことのある方も多いと思います。
「緊急地震速報」「津波警報」「弾道ミサイル情報」など、それぞれに音、情報の内容に違いがあります。
スマートフォンでは格安SIMなどの一部機種を除き、購入時に「緊急速報」が「on(オン)」になっていますので、ご自身で「off(オフ)」にされていない限り、自動で鳴るようになっています。
テレビ・ラジオ
テレビからは強制的にJアラートが鳴るのではなく、テレビ局側で表示の切り替えが行われます。
下記の動画のように黒バックの画面に白文字と赤帯で「国民保護に関する情報」と表示され、テレビ局のナレーターによる生放送の音声が入ります。
ラジオでも同様に、番組が「緊急速報」に切り替わります。
防災無線
防災無線により、地域に設置されているスピーカーから住民へ音声で伝えられます。
過去にJアラートが鳴った主な事例
緊急地震速報
2011年 | 東日本大震災(最大震度7) |
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2012年 | 福島県沖 |
2013年 | 淡路島付近 |
2014年 | 伊予灘 |
2015年 | 徳島県南部 |
2016年4月14日 | 熊本地震(最大震度7) |
2018年6月18日 | 大阪北部地震(最大震度6弱) |
2018年9月6日 | 北海道胆振東部地震(最大震度7) |
2019年1月3日 | 熊本県熊本地方地震(最大震度6弱) |
2019年2月21日 | 北海道胆振中東部地震(最大震度6弱) |
大津波警報・津波警報
2011年3月11日 | 東日本大震災 |
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2016年11月22日 | 福島県沖地震 |
大雨等の特別警報
2014年 | 台風第8号(沖縄県) |
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2014年 | 台風第11号(三重県) |
2014年 | 大雨(北海道) |
2015年 | 台風第18号(茨城県、栃木県、宮城県) |
2016年 | 台風第18号(沖縄県) |
2018年6月~7月 | 平成30年7月豪雨 |
弾道ミサイル情報
2012年 | 北朝鮮ミサイル発射情報(沖縄県) |
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2016年 | 北朝鮮ミサイル発射情報(沖縄県) |
2017年 | 北朝鮮ミサイル発射情報(北海道ほか12県) |
出典:消防庁 防災課国民保護室(PDF)
Jアラートが鳴った時にやるべきこと
外にいる場合
緊急地震速報
- 建物の倒壊や落下物に気をつける
- 広いグラウンドや公園、小学校などが比較的安全
大津波警報・津波警報
- 海岸線に対して直角に逃げる
- 山や丘などできるだけ高いところへ逃げる
東日本大震災では津波が最大約40m(10階建て)の高さにまで到達しました。
海岸から約520メートル離れた斜面の樹木に、津波で流された枝などがひっかかっていた高さが、海面から40.5メートルに達していた。およそ10階建てビルの高さに相当する。
出典:朝日新聞デジタル
弾道ミサイル
- 近くのできるだけ頑丈な建物や地下に避難する。
- 近くに適当な建物がない場合は、物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守る。
出典:国民保護ポータルサイト(PDF)
車に乗っている場合
地震・津波警報
- 車を左側に寄せて停止する
- ラジオ等で災害情報や交通情報を聞き、周囲の状況に応じて行動する
車を置いて避難する場合
- できるだけ道路外の場所に移動する
- やむをえず道路上に車を置いて避難する場合は、「窓を閉めエンジンを切る」「車のキーは車内に残したまま、ドアロックをせずに避難する」
避難のために、車を利用することはやめましょう。
弾道ミサイル
- 近くのできるだけ頑丈な建物(コンクリート製)や地下に避難する。
- 近くに適当な建物がない場合は、物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守る。
出典:国民保護ポータルサイト(PDF)
家や建物の中にいる場合
地震・津波警報
- たんすなどの倒れてくる可能性があるものから離れ、身の安全を確保する
- 用意している場合は、ヘルメットを被る
- 家で火をつけている場合は、大きな揺れが収まってから火を消し、元栓を締める
- 持ち出し用の防災セットを手元に置き、靴を履く
- テレビ・ラジオから情報を取得する
避難にはエレベーターを使わないようにしてください。
弾道ミサイル
- できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動する。
- 建物の中にいる場合は、地下へ避難する
出典:国民保護ポータルサイト(PDF)
Jアラートが鳴る前に準備しておきたいもの
防災セット

防災セットは「持ち出すだけ」のものではありませんので、まずは防災セットを用意して、その他、自宅避難の備蓄に必要なものを追加していくことをおすすめします。
効率的に準備する順番は、「防災セット→備蓄品」です。

ヘルメット
防災リュックに入れても、玄関先に置いておくにしても場所を取らない、折りたたみ式のヘルメットです。
地震でも有事でも、落下物から頭を守るにはヘルメットが欠かせません。
我が家が購入したものも含めて、国家検定品のみをご紹介しています。

防災ポーチ
災害は家にいる時に起きるとは限りませんので、常日頃から持ち歩くのに負担にならない程度の防災ポーチを常備しておきましょう。



平時のうちに注文して早めに手元においておきましょう。
